サケと言えば北海道の釣りモノというイメージが強いだろう。だが、本州でもサケに関する決まり事は北海道と変わりない。つまり、内水面と規制区域を除く海水面での釣りは問題無いということなのだ。各県の水産課や漁業協同組合、そして地元の警察署に事前に問い合わせ、自分がサケを釣ろうとしている場所に問題がないことを確認する。この釣りにはその課程をクリアする事が必要不可欠だが、その手間さえ惜しまなければ、サーモンフィッシングは本州でも広範囲に亘って楽しめるエキサイティングなターゲットなのだ。

 北海道でサケ釣りと言えば発泡製のウキと大型スプーン、タコベイト、更にサンマなどの切り身を組み合わせたエサ釣りが主流だ。ルアー単体で狙う釣り人も少なくはないが、その多くにスプーンが使用されている。だが実は、ミノープラグに対するサケの反応は極めて良好であり、エサ釣りやスプーニングを遙かに凌ぐ高いヒット率が期待できるのだ。

 私がサケのミノーイングを始めたのはちょうど1年前。昨シーズンは11〜12月の2ヶ月間をサケ狙いで通い詰め、今期は9月の北海道から初めて既に2ヶ月が経過した。その間に分かったのは、サケはルアータイプと潜行深度に対して極めてセレクティブであるという事。例えばリップレス系ミノーには反応が良くても、通常のリップ有りタイプには反応せず、潜行深度がわずかに10〜20センチ違っただけでもヒット率は大幅に変化するのだ。サケ用のパイロットルアーは潜行深度40〜50センチのリップレス系だが、ルアータイプやカラーに対してのスレも早く、昼と夜とで反応しやすいレンジにも変化が見られる。


 ウォブリングやローリング系のアクションにスレたサケに対して、S.S.M.(スライドスイムミノー)のS字蛇行は殊の外効果的だ。バイトはあるがヒットに至らない時、私は迷わずS.S.M.をキャストし、何度も本命を手にしてきた。河口域を回遊し、真水に慣れれば慣れるほどサケはルアーに対して反応しにくくなるが、そんな場面でもS.S.M.のアピール性は高く、確実にヒットを導いてくれる。私にとって「最後の切り札」それがこのルアーであり、サケ釣りには欠かせない定番品のひとつとして既に定着しつつある。また、ナイトゲームでのレンジは水面下20センチが目安。そんな状況でも水面直下をスローにトレースできるSSMが欠かせない。

簡単にではあるが、サケのミノーイングについて説明してみたい。
 私の場合、どんなポイントに立っても、まずは水面下40〜50センチを攻略レンジの基準とする。まずはこの層をトレースできるシャロー系のリップレスミノーを通し、ヒットが続く限りは同じルアーで通してみる。やがてスレが進むとバイトはあってもフッキングしなくなる。そんな時にはレンジを微妙に上下させることで対処するが、上層での反応が良いならば、迷わずS.S.M.をキャストする。サケ狙いでは、微妙に変化するレンジに即座に対応するルアーローテーションが必要不可欠となっている。最近ではリップレスミノーが各社からリリースされているが、以外にも水面直下を引けるモノは少なく、この点においてS.S.M.は理想のルアーとして私の中の一軍選手となっている。



“SALT&STREAM”誌でお馴染みのMayaさん良型GET

 さて、サケは本州の日本海沿岸ではほぼ全域、そして太平洋沿岸では関東域までの広い範囲に接岸する。「釣ってはいけない魚」のイメージが強いが、各県で定められた漁業調整に違反することなく、ルールの範囲内ならば釣っても良い場所は無数に存在している。

 本州で楽しめる唯一のサーモンフィッシングがサケ。そして、その流行は確実に、急速に南下し始めている。シーバスとは比較にならない好ファイター。その高いゲーム性は、一度味わえば病み付きになるはずだ。本州での釣期は、10月初旬〜翌年2月となる。

フィールドスタッフ 田澤 晃


■タックルデータ
ロッド:トラウトロッドorシーバスロッド 8フィート前後
ライン:6ポンドフロロカーボン
ルアー:スライドスイムミノー ゴールドチャート、SSO、ピンクバックホロ他ホログラム系